今年の3月末まで5年間、経済誌の編集長をしていました。延べ編集者生活は31年に及びましたが、編集長退任を期に、しばらくの間仕事から離れる時間を過ごすことにしました。 編集者の仕事とは、情報を世に出すこと(アウトプット)である。月刊誌の場合はその周期が毎月訪れ、それに備えて日々、情報を集める(インプット)。このアウトプットすべきものがなくなると、自分はどんなインプットをするのだろうか。そして、仕事としてのアプトプットの場がなくなると、自分はどんなことを世に伝えたいと思うのだろうか。他人事のようだが、これが目下の最大の関心事です。 言い換えると、仕事をしない自分は、何を感じ、何を考えるのかに興味がある。アウトプットすべき仕事がなくなったとき、自分はどんな本を読むのだろうか。どこに行きたいと思うだろうか。どんな人と会いたいと思うだろうか。編集者時代は、これら、読む本、行く場所、会う人を決める際は