<岸は同盟者ではなく、エージェントだった> 『週刊文春』2007年10月4日号は、「岸信介はアメリカのエージェントだった!」と題する特集を組んだ。この特集が特筆されるのは、岸信介元首相がこれまでいわれていた「CIAの同盟者」ではなく、「CIAのエージェント(代理人、スパイの意味)」だったと断定していることである。同特集は、ミューヨーク・タイムズの現役記者、ティム・ウィナーの著書『 LEGACY of ASHES The History of the CIA』(灰の遺産 CIAの歴史、今年6月発行)から岸がCIAのエージェントだったとする部分を引用している。引用部分は次の部分である。 「米国がリクルートした中で最も有力な二人のエージェントは、日本政府をコントロールするというCIAの任務遂行に協力した」 「(そのうちの一人)岸信介はCIAの助けを借りて日本の首相となり、与党の総裁となっ