『日本国紀』で気合いの入る現代史部分(写真は内閣官房領土・主権対策企画調整室のウェブサイトより https://www.cas.go.jp/jp/ryodo/index.html) このブログでも何度か触れてきた百田尚樹氏の『日本国紀』の発行部数は既に60万部に迫ろうとしているようで、なかなかの勢いになっています。第12章以降の終戦後から現在に至る時期の描写に特に気合いが入っており、そのあたりは現代史というよりも作者の政治論を並べたような印象を受けます。 とりわけ百田氏は、戦後の日本を「平和ボケ」と批判し、現在に至るまで近隣諸国との関係で様々な危機を抱えていることを強調していますが、このあたりは普段の言動からも想像がつくところでしょう。 3つの領土問題を抱えている日本 さて日本と近隣諸国との問題といってもいろいろありますが、領土問題は、やはり安全保障や国家の存立に影響しかねないものであり、