テロ組織の台頭に懸念も リビアが再び本格的内戦へと突入する危機に瀕(ひん)している。リビア情勢へのトランプ米政権の対応は定まらず、新たな権力の空白を突いてイスラム・テロ組織が台頭するのではないかと専門家は指摘する。 米政権はこの2年間、リビアへの介入を避ける一方で、元陸軍大佐のハリファ・ハフタル氏率いる軍事組織「リビア国民軍(LNA)」が、首都トリポリを支配する暫定政府を転覆させ、混乱を収拾することに期待を持ってきたとみられている。トランプ米大統領は4月、ハフタル氏との電話会談で「テロリスト掃討と石油資源の保護で重要な役割」を担っていると語り、LNAへの支持を表明した。 ところが、LNAは4月、トリポリ制圧へ進軍を開始したものの、苦戦しており、トランプ政権は、新たな停戦と、国連による和平プロセスの復活へとかじを切ったもようだ。 米国は7月中旬、フランス、英国、エジプト、イタリア、アラブ首長