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ブックマーク / dictionary.sanseido-publ.co.jp (10)

  • 近代知の翻訳と伝播 <small>漢語を媒介に</small>

    定価 4,180円 (体 3,800円+税10%) 判型 A5判 ページ数 576ページ ISBN 978-4-385-36095-9 近代の知と学問を支えた、近代漢語の全体像を明らかにする。 陳力衛 著 近代日語研究の大きなテーマのひとつである近代漢語、新漢語の創出と拡大、中国との相互の伝播など、漢語研究の第一人者である著者の長年にわたる研究の集大成としての著作。 明治以降の近代の知と学問を支えた、近代漢語の全体像を明らかにし、また近代漢語の中国への流布の詳細、また日中の言語交渉によってもたらされた諸問題、それらの現代中国語への影響をも明らかにする。 特長 一般 さらに詳しい内容をご紹介 著者プロフィール 陳力衛(ちん・りきえい) 1959年生まれ。北京大学大学院日語日文学専攻修士課程修了、東京大学大学院人文科学研究科国語国文学専攻博士課程単位取得退学。博士(文学)。目白大学外国

    近代知の翻訳と伝播 <small>漢語を媒介に</small>
    tonybin
    tonybin 2019/05/25
  • 第221回 新潟の「潟」の略字の今 | 漢字の現在(笹原 宏之) | 三省堂 ことばのコラム

    新潟の方はとても熱心で、年に3度もあちこちにお話をしにうかがったこともあり、また毎年のようにお会いするようになっている方々もおいでだ。今回も、新潟市内で、楽しい会と講演会にお呼びくださった。 私は、日海側の血が濃いせいか、風土も人柄もなにやら懐かしく、また近しいものを感じる。山紫水明なところ、人も麗しく、山海のべ物にも恵まれている。一杯一杯復(また)一杯、と進むこともある。 市内に流れる信濃川には、大きな「万代橋」が架かっている。翌日は迫力のある花火大会だとか、後ろ髪を引かれる。地元での呼称はバンダイバシだが、何かに指定されたときに、マンダイバシとも読まれることが生じたそうだ。大阪には、後者のように呉音で読む橋もあり、「よろずよばし」と和語で読ませる橋も各地にある。 女子高生や中年の方などが「万市」(バンシ)と、万代市民会館の略称を用いるそうだ。省略は若者に多いと言われることがあるが、

  • 第191回 佐賀の「辻」 | 漢字の現在(笹原 宏之) | 三省堂 ことばのコラム

    明治維新の立役者を輩出した薩長土肥のうち、鹿児島にはまだ行ったことがない。その他の3か所は、どこも意外なほど都市化が進まなかったようで、昔のままを保持している観があった。 佐賀市内のバス停に、「辻の堂」とゴシック体で書かれている。そこの「しんにょう」(しんにゅう)は2点ばかりで揺れがないが、近くにある交差点のナール体による表示は、逆に1点しんにょうで統一されていた。逆方向にあるバス停では、「辻の堂」が1点のゴシック体で統一されていた。いずれでも、「つじ」という語を表記する文字として表語機能を十分に果たしており、要は一般に気にする必要のない、字体レベルでの差に過ぎないということだ。最初からどうでも良いといっているのではなく、こうした観察と考察の過程を経て、やはりどちらでも良いことだと結論づけられそうということである。 室外での簡単な観察を終えて、ホテルに入る。テレビを付けると、NHKだ。NH

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  • 第173回 韓国の当て字 | 漢字の現在(笹原 宏之) | 三省堂 ことばのコラム

    ・ホテル内 ホテル内では、当然のことながら外国人を意識した多言語表示がたくさん目に触れる。 (クリックで全体を表示) 【ホテルに「非常柔道等」など漢字の当て間違い多数】 「非常待 案内圖」(内は新字体、最後の字は図の旧字体)には、中国語と日語も書かれている。英語も、スペルミスもあるが記されている。ただ、「非常柔道等」とは突飛だ(写真)。発音が同じ漢字を思い浮かべると「非常誘導灯」ではなかろうか。また、そこにある「部屋火門」は、やはりハングル「방화문」と対照すると「防火門」(門は扉)が正解であろう。「房」(bang)は部屋のことで、「防」と同音だ(ついでにいうと防火も放火もハングルでは同じとなる)。上に書かれている「頑強期」も怪しい。せめて「期」は「機」か「器」ではなかろうか。留学生の方は、同音の「緩降機」だろうとのこと。 これらは、誤って同音の別の語に直訳してしまった結果で、何人にも通じ

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    tonybin
    tonybin 2012/04/04
  • ドナルド・マレー(5) | タイプライターに魅せられた男たち・第27回(安岡 孝一) | 三省堂 ことばのコラム

    1901年8月、マレーは2年5ヶ月に渡るニューヨークでの生活に見切りをつけ、ロンドンへと渡りました。イギリス郵便省に、遠隔タイプライターを売り込むためです。1901年9月17日、マレーは、ロンドン中央郵便局で、遠隔タイプライターの公開実験をおこないました。この実験では、送信機と受信機はわずか10フィートほどしか離れていませんでしたが、送信機側で打った文字列は、無事、受信機側で印字されました。マレーは、遠隔タイプライターの売り込みに成功したのです。マレーに与えられた課題は、送信機と受信機の間の距離を、どこまでのばすことができるかでした。 1902年9月21日、ロンドン~エジンバラ間370マイルを、マレーの遠隔タイプライターが繋ぎました。この実験では、既存のモールス電信線をできる限りそのまま使って、毎分160ワードの通信速度に挑戦したのです。ただし、毎分160ワードというのは、通信回線のスピー

    ドナルド・マレー(5) | タイプライターに魅せられた男たち・第27回(安岡 孝一) | 三省堂 ことばのコラム
  • 第148回 「渡辺」「渡邊」「渡邉」以外のワタナベさんたち | 漢字の現在(笹原 宏之) | 三省堂 ことばのコラム

    目映い光の中で祝宴の行われる間は「鳳凰」、メニューには「海老」「蟹」。これらは常用漢字表外字だが、こういうときには、ルビなんて合わないようだ。むしろこういう感興に酔える場面では野暮とも映りかねない。カタカナ表記の「キンメダイ」より「金目鯛」、交ぜ書きの「金ぱく」よりもやはり「金箔」が選ばれていた。「贅沢」にふりがなを付けたら贅沢なイメージが損なわれてしまう、という人もいらしたことを思い出す。ふりがなも万能ではないのだ。 披露宴の席次表では、出席者への配慮として異体字への気遣いが驚くほどなされるということは、私自身も体験した。そういう注意を促し、字を選ばせるためのリストは、いろいろな式場で準備されている。経験的に蓄積されたもののようで、各種できあがっている。私の時にも、確かあった。今回は、それを入手された新婦さんが、面白そうでしょうと事前に下さった。面白い異体字や当て字などによく気付き、教え

    第148回 「渡辺」「渡邊」「渡邉」以外のワタナベさんたち | 漢字の現在(笹原 宏之) | 三省堂 ことばのコラム
  • 第132回 ドット文字と略字 | 漢字の現在(笹原 宏之) | 三省堂 ことばのコラム

    野球は、サッカーよりも得点が入る傾向がある。しかし、バスケットボールのようには入らない。ある年のプロ野球公式戦では、1試合平均合計9点程度だったそうだ。そうした点数を表示する野球場も、世の中の趨勢を受け、あるいは先取りし、電光スコアボードがすっかり一般化して久しい。アナログな点画を点描で示そうとするドット文字というものは、そもそもいつからあるのだろう。人間が動いて文字の形を体現する人文字は、唐代ころから舞としてあったように記憶するが、球場の座席のように人々の配置がマトリックス(ここでは格子状くらいの意)になっていたわけではなさそうだ。 地方で大文字焼きなどとも呼ばれることのある京都五山(の)送り火も、よく見るとドット文字的だが、元より升目が碁盤の目状に定まっているわけではないようだ。はらいなどの斜め線をきれいに描くために、どこにでも点を置けるものは、偽ドット文字というほどでも、こずるいとい

    第132回 ドット文字と略字 | 漢字の現在(笹原 宏之) | 三省堂 ことばのコラム
  • 新しい国語表記ハンドブック 第六版

    新しい国語表記ハンドブックの最新版は第八版となります。 サイトは、http://dictionary.sanseido-publ.co.jp/dicts/books/new_kokugo_hb8/index.htmlです。 自動的に切り替わらない場合は、上記のリンクをクリックしてください。お手数おかけいたしまして、お詫び申し上げます。

  • 人名用漢字の源流(最終回) | 人名用漢字の新字旧字(安岡 孝一) | 三省堂 ことばのコラム

    市町村長は、出生の届出において子の名に前項の範囲外の文字を用いてある場合には、届出人に対してその旨を注意することができる。但し、届出人がこれに従わなくともその届出を受理しなければならない。 議院運営委員会の決定に驚いた文部事務次官の日高第四郎は、即座に、官房副長官で元国語審議会委員の剱木亨弘に泣きつきました。剱木は、昭和26年6月5日のその日のことを、のちにこう回想しています(『西日新聞』昭和61年5月14日朝刊5頁)。 日高次官の話を聞いた私は「いまとなってはどうしようもない」とは思ったが、文部省を見殺しにもできない。最後の努力をしてみようと、自由党国会対策委員長の小沢佐重喜先生のところへ走った。衆院会議が開会される直前だった。 「先生、戸籍法一部改正案の上程を何とか取りやめて下さい。これが成立すると文部省の国語政策は根から崩れます。当用漢字制度の危機です」 「君、もうだめだ、全会

    人名用漢字の源流(最終回) | 人名用漢字の新字旧字(安岡 孝一) | 三省堂 ことばのコラム
  • 第87回 位相表記の地域差 | 漢字の現在(笹原 宏之) | 三省堂 ことばのコラム

    旅の者として愛知県で過ごした数日間は、休暇ではなかったが、身辺の窮屈な雑事を忘れられる束の間の日々だった。 名古屋出身の女性が、以前、ある研究室に配置されていた「デラべっぴん」とかいう名の雑誌を見て、この「デラ」は名古屋弁からでは、と喜んで語ってくれたことも思い出した。都内の人間には、思いも寄らぬ新しい解釈だった。 なお、第84回に触れた「杁」という字は、杁ヶ池の地にもあったが貯水池に設けられた「いり」(用水路・水門)のほか、農具の「えぶり」と読まれることもある。その字を用いた山がある新潟の方からもその情報を寄せて頂いた。これは、漢字の「朳」が来の字であるが、形が似ているため古くから混同されてきた。ことにJIS漢字の第2水準に、「杁」しか採用されなかったために、これで代用されることが増えたものであった。 愛知県内の大学で回収した用紙に「覚わる」と書いてきた学生がいた。最初、何かの書き損じ

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