この長期金利の上昇は、景気の先行きに関して楽観論が広がったことが原因です。一般に、長期債は景気が強くなると売られる傾向があり、債券価格が下落すると債券利回りは逆に上昇するのです。 楽観論の背景には、製薬会社の工場における新型コロナウイルス向けワクチンの製造がようやく軌道に乗りはじめたこと、ワクチンが行き渡るにつれて新規に陽性と判断された人の数が減少の一途を辿っていること、さらに、議会が1.9兆ドルの追加景気刺激策をいよいよ可決しようとしていることなどがあります。 債券利回りが上昇しても株式が下落しない 「業績相場」の局面が来るのは、少なくとも1年以上は先 債券利回りと株式バリュエーションは、シーソーの関係にあります。つまり、一方が上昇すると他方は下がります。 債券利回りが上昇しても株式が下落しないケースもありますが、それは好景気で1株当たり利益(EPS)がバリュエーションの剥落よりも速いペ