水泡に帰すアベノミクス コロナ禍打撃、経済縮小―再生へ構造改革急務 2020年08月23日07時14分 2012年末に発足した第2次安倍政権は、金融緩和と財政出動、成長戦略の「3本の矢」による経済政策「アベノミクス」を推進してきた。円安による企業業績改善や株高といった成果を挙げたが、公約に掲げたデフレ脱却はいまだ実現できていない。足元では新型コロナウイルスの影響で経済が急激に縮小。看板政策の果実は水泡に帰しつつあり、経済再生には構造改革が急務だ。 【特集】支離滅裂な絵空事の「成長実現シナリオ」でさらに悪化する「戦後最悪GDP落ち込み」 民主党(当時)政権下では、歴史的な水準まで円高が進み、日経平均株価は安倍政権発足直前まで1万円割れが続いた。デフレの長期化で閉塞(へいそく)感が強まっていた。 安倍晋三首相は就任直後に「強い経済を取り戻す」と宣言し、アベノミクスを始動させた。13年に日銀は市