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  • 富野由悠季とは何者なのか

    はじめに 富野由悠季はアニメ演出家・監督、原作者・作詞家・小説家である。 国産TVアニメの幕開けの「鉄腕アトム」(1963年)からアニメ制作に携わり 「ガンダム Gのレコンギスタ(Gレコ)」(2014年)までに今に至る。 現在はGレコの劇場版を準備中。 老舗虫プロからサンライズに至る、 日テレビアニメの歴史の一つの流れを形成。 作家の福井晴敏は富野を「ガンダムを創った方」と評する。 富野由悠季が何者かと言われれば、 ガンダムの原作者というのが一番通りが良いのではないか。 でもそれだけでまとめるのは、惜しいと思う。 富野演出とは~映像の繋がりを意識した演出 富野由悠季監督作品の演出とは何か。 ベースはエイゼンシュテインのモンタージュ理論。 カットの組み合わせによって最大限の映像効果を求める演出である。 富野の著書「映像の原則」ではこの理論をベースに映像演出法を書いている。 では富野作品か

    富野由悠季とは何者なのか
    topiyama
    topiyama 2017/03/05
    演出では後に続く人たちはいるだろうけど、情念のアニメ作家としては不世出な才能
  • 「Gのレコンギスタ」の総括【劇場版を終えて】

    劇場版5部作を終えた「ガンダム Gのレコンギスタ」の総括を述べたい。 「Gレコ」は富野由悠季の研究論文 「Gのレコンギスタ(以下Gレコ)」は、富野由悠季のによる「宇宙エレベーターやフォトンバッテリー等を通して現代の社会経済と科学技術に対して異議申し立てをする研究論文」である。 Gレコの企画が具体化する2000年代後半。富野監督は取材やインタビューを通し、「ハンナ・アーレントの『全体主義』の考えをアニメで表現したい」と語る。この試みに期待を高めていた。 2015年の講演会では参考資料として池内了「科学・技術と現代社会」とE・H.カー「危機の二十年」を紹介。2016年の講演会ではガンダムエースの対談企画「教えてください。富野です。」での対談。特に宇宙エレベーター実験の参加と青木義男教授達との出会いが大きかったと語る。以上の経緯を踏まえると、Gレコは富野監督の出会い・取材・経験を通したインプット

    「Gのレコンギスタ」の総括【劇場版を終えて】
    topiyama
    topiyama 2017/02/06
  • 「甲鉄城のカバネリ」に見る富野アニメ的要素・富野節

    「甲鉄城のカバネリ」を見ていると 「富野アニメ的」「富野節」という指摘や感想をみかける。 私もカバネリは「富野的な作品」と感じる。 ではどう富野的なのか。 カバネリに見る富野アニメ的な要素について紹介する。 不自由な場面設定から生まれる芝居から物語を作る まず読まれた方も多いだろうが、作の監督の荒木哲郎さんが 富野監督からの影響についての次の発言から振り返る。 荒木:もうひとつ、最近だと富野(由悠季)さんの『Gのレコンギスタ』10話の絵コンテ・演出をやらせていただいた影響が大きいですね。昔から富野さんには憧れていましたが、目の前で仕事を見たことによって、お客さんとして見ている時以上に吸収できた部分がありました。『カバネリ』を作っている中で、「あっ、俺こういうことできるようになったんだ!」と思ったところがいくつかあったんですけれど、富野さんとの仕事をしたからこそだと感じています。 ――例え

    「甲鉄城のカバネリ」に見る富野アニメ的要素・富野節
    topiyama
    topiyama 2016/06/05
  • 新しい世界に出会う冒険の感動ードラゴンクエストⅡ・Ⅲ、ファイナルファンタジーⅢ

    昨日以下のようなツイートをした。 ドラクエⅢのギアガの大穴に飛び込んだ先がアレフガルドだった展開には痺れるものがある。FFⅢでエンタープライズを入手して、浮遊大陸から飛びだった先の世界が全て海に沈んでいたのにも痺れた。 — おはぎ (@ohagi2334) 2015, 10月 14 参考画像:ドラゴンクエストⅢ 参考画像:ファイナルファンタジーⅢ ドラクエⅢのギアガの大穴に落ちた後に広がる世界が、アレフガルドだったこと。 ファイナルファンタジーⅢの浮遊大陸を出た後の世界が、水没していたこと。 この二つは私のゲーム体験の中でも忘れられない瞬間であり、 ゲームから世界の広さと(疑似体験ながら)冒険の面白さを教えてくれた。 ドラクエⅢは、Ⅰ・Ⅱとプレイしてきて、アレフガルドという土地と名前を 覚えているからこそ訪れた世界がアレフガルドというところに驚く。 Ⅲはプレイしていると、Ⅲの舞台はアレフガ

    新しい世界に出会う冒険の感動ードラゴンクエストⅡ・Ⅲ、ファイナルファンタジーⅢ
    topiyama
    topiyama 2015/10/16
    ロンダルキアの洞窟を抜けたときの一面の白さ、浮遊大陸を出て見渡す限りの海は、ゲームの感動の原体験だよなあ
  • 「Gのレコンギスタ」と全体主義-状況に流される人達の物語

    はじめに 「Gのレコンギスタ」7話を視聴。 「Gのレコンギスタ」で気になっていたのは、 富野由悠季監督がここ数年語っていた「全体主義」について、 Gレコでどうこの事が反映されているのかどうか。 今回は「Gのレコンギスタ」と「全体主義」及び「独自で判断できる人」について考える。 ※全体主義とは、個人の全ては全体に従属すべきとする思想・政治体制の一つ。この体制の国家は、通常一人の個人や一つの党派や階級によって支配される。その権威には制限が無く、公私を問わず国民生活の全ての側面に対して可能な限り規制を加えるシステム。全体主義の例としてドイツのナチズムが挙げられる。 富野由悠季監督とハンナ・アーレントと全体主義 富野由悠季監督は政治学者:ハンナ・アーレント及び彼女の「全体主義」を インタビュー等で何度も言及してきた。 富野「2008年に知ったということは今も勉強中で、ハンナ・アーレントの『全体主義

    「Gのレコンギスタ」と全体主義-状況に流される人達の物語
    topiyama
    topiyama 2014/11/08
    「独自に判断」も難しい。二二六事件は青年将校達が独自に判断した結果、信奉する北一輝が望まないことをしたし。人間どこまで物事を見渡せるか。
  • 「Gのレコンギスタ 3話」の排泄描写の意味-日常と非日常の接続

    ガンダム Gのレコンギスタ」3話を視聴。 クリム・ニックが襲撃した混乱に乗じ、Gセルフに乗ったアイーダに連れられて、 海賊の元へ行くことになったベルリとノレド。 世界の中心たるキャピタルの外に出たことで、 ベルリが今後世界の真実を知ることになる予兆を感じさせた展開。 3話は海賊部隊の才気あふれる若きパイロットである クリム・ニックの3枚目的な立ち振る舞いが面白かった。 また幾度となく描写される動物の描写は、 りギルドセンチュリーは自然が回復している世界という予感と 動物達のコミカルな仕草は、手塚治虫・虫プロ的な系譜を感じさせた。 日常と非日常をつなげるモビルスーツ内での排泄描写 さてGレコ3話では、クリム・ニックにも関わる見逃せない描写がある。 それはモビルスーツ内で起こる排泄描写である。 モビルスーツの操縦席が、そのままトイレにもなっている。 初めてガンダムのモビルスーツの操縦席にトイ

    「Gのレコンギスタ 3話」の排泄描写の意味-日常と非日常の接続
    topiyama
    topiyama 2014/10/13
    女性3人に囲まれながら大便できるベルリ・ゼナムのスペシャル感。
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