北朝鮮が弾道ミサイルを発射した8月29日早朝、テレビ各局は放送していた番組を一斉に中断し、総務省消防庁の全国瞬時警報システム(Jアラート)の画面に切り替えた。その後も午前中はほぼミサイル報道一色となり、「過剰」との批判も出ている。「正しく恐れる」ためにはどうあるべきなのか。 フジテレビの情報番組「めざましテレビ」が、米南部を直撃したハリケーンについて報じていた8月29日午前6時2分。アナウンサーの背後に見える報道フロアで機械音が鳴り、男性スタッフが立ち上がった。 すぐに「国民保護に関する情報」などと文字だけが書かれた黒地の画面に切り替わる。アナウンサーは「Jアラートが発令されました。北朝鮮からミサイルが発射された模様です」と緊迫した声で伝え始めた。 NHKや他の民放も、ほぼ同時刻にJアラートを知らせる画面に切り替わり、アナウンサーが「頑丈な建物や地下に避難して下さい」などと繰り返した。NH