福島第二原子力発電所は、福島第一原子力発電所と同様に地震・津波の被害を受けましたが、炉心損傷に至ることなく全号機の冷温停止を達成しました。その要因としては、地震・津波の後も外部電源等、交流電源設備が使用可能であり、原子炉を冷やすことができたことが挙げられます。 一方で、海水ポンプが津波によって損傷したため、原子炉からの除熱を行うことができなくなりました。 このため、原子炉隔離時冷却系や復水補給水系といった、海水ポンプのサポートを必要としない系統を活用するなど、臨機応変に圧力容器や格納容器内の冷却を進めました。その間に損傷していた海水ポンプのモーター交換や仮設ケーブルの敷設を行い、海水ポンプを復旧したことで除熱が可能になり、全号機を冷温停止とすることができました。