言語の起源はしばしば話題に上る。クジラやイルカなどは高度なコミュニケーションの方法を持つことで知られるが、さらに「人間らしく」会話する動物がいた。中南米に生息する小型のサル「キヌザル」が2匹で交互にやり取りをすることが、米プリンストン大学の研究で判明。研究チームは「この能力が後に言語となるのかもしれない」と話している。 とても複雑な言語がヒトだけで発達してきたことは、人類学上の疑問の一つだ。従来は、いくつかの簡単な音を出すことができた祖先が、声で主張し始めたことが始まりとされた。しかし、声を出せるチンパンジーなど他の霊長類は、原人の言語能力には及ばないため、話が合わない。言語は手の動きに由来するとする考え方も出たが、チンパンジーも手を器用に使うので、やはり疑問が残る。 言語の起源をめぐる研究で新たに明らかになったのが、キヌザルが交互に「会話する」ことだ。研究チームは2匹のキヌザルを部屋の反