医者がすすめる不養生:遠山高史(精神科医)から「私が抗がん剤を拒否する理由。 このエッセイが書かれたのは1992年、つまり30年前だ。この30年で抗がん剤は劇的に進化したか、素人の私に本当のことはわからない。がんの専門医はやたらと抗がん剤を使うみたいだ。しかしそれ完治した例は聞かない。余命を延ばす効果があるとされているが、それがどのくらいなのか、しかしただ苦しんで生きながらえることに意味があるのか、いろいろ考えるべき問題がある。このような時、がんの専門医でない医師の見解は我々にとって非常に参考になる。 鍵カッコ内本文引用 「がんの治療法はいろいろあるが、延命がどの程度期待できるかかは、いずれの療法においても明確になっているとはいえない。なかでも抗がん剤の効果は期待ほどではなく、深刻な副作用との差はしばしばマイナスとなるといわれている。アメリカでの調査によると、抗がん剤による治療効果が認めら