2025年の国際博覧会(万博)開催が決まった大阪で、会場の夢洲(ゆめしま、此花区)へのアクセスを確保するため、休止していた大阪メトロ(旧市営地下鉄)中央線の延伸計画が動き始めた。大阪市は11月30日に議会に提出した補正予算案で、調査費用として1億3600万円を計上。24年の開業を目指す。さらに大阪府などが夢洲に誘致している統合型リゾート(IR)の開業が決まれば、JR西日本や京阪電気鉄道も路線延伸に乗り出す見込みだ。 大阪湾に浮かぶ人工島の夢洲は、同じく埋め立て地の舞洲(まいしま)と咲洲(さきしま)に挟まれている。上陸するには、橋やトンネルを通って、いずれかの島から車で乗り入れるしかない。2800万人と想定される万博入場者をスムーズに受け入れるため、鉄道路線を引き込む。 まず着手するのは、中央線を3km延伸する「南ルート」だ。中央線は現在、大阪府東大阪市から御堂筋に面する本町駅を通って咲洲の