「指導から暴力を根絶するのか」。理事の一人から問われた幹部が「そんなことは答えられない」と応じた――。全日本柔道連盟が柔道女子の暴力、パワーハラスメント問題を把握した後に開いた理事会でのやりとりが、第三者委員会の報告書に記されていることがわかった。 概要版が公開されている報告書の全容が16日、関係者への取材で明らかになった。完全版は全理事に配布されており、18日の理事会での議論の資料となる。 それによると、昨年10月20日、暴力の禁止などを唱える「倫理規定」の制定を議論した理事会で、冒頭のやりとりがあった。執行部は、同月初めには園田隆二前監督の暴力、暴言を把握していた。幹部の返答に、問題に取り組む姿勢の甘さがにじむ。全柔連は翌11月5日に園田氏の続投を発表した。 園田氏が、第三者委の聞き取りに対し、「強化の過程の暴力は許されると思っていた」と発言していたことも分かった。 また、第三
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