5月12日(土)公開の『孤狼の血』は、第69回日本推理作家協会賞を受賞し、第154回直木賞候補作ともなった柚月裕子氏の同名小説の映画化作品だ。原作では、『仁義なき戦い』や『県警対組織暴力』の大ファンである柚月氏が昭和の広島を舞台にし、捜査のためなら違法行為も厭わない孤高のマル暴刑事・大上章吾と、そのバディの新米刑事・日岡秀一が、暴力団同士の抗争に挑む姿を描いている。 メガホンをとった白石和彌監督は、これまで『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』『彼女がその名を知らない鳥たち』など、人間の狂気を過激な表現で描いてきた。「ヤクザもの+警察小説」と称される独特のミステリー小説を、白石監督はどう映像化したのか。若松孝二監督らの助監督時代に体験した“東映ヤクザ映画”との違い、残酷描写やアクション演出に至るまで、インタビューでじっくり語ってもらった。 「こんなカッコいい男がヤクザにもいたんだよ」とは、やりたく