「官房機密費が代々、報道各社の政治担当記者たちに流れていたのではないか」。そういった批判がいま、週刊誌やネット上で渦巻いている。野中広務元官房長官ら、機密費を渡した側の人々が次々とそうした証言を行っているからだ。むろん、大手新聞はこうした問題をほとんど報じていない。 そんな最中、この問題の追及に熱心な週刊ポストが7月2日号で、「怒りの告発キャンペーン第6弾 元NHK官邸キャップが実名告白 『私はこうして官房機密費を手渡された』」と題する記事を掲載した。 元NHKの川崎泰資氏が1967年、時の佐藤栄作首相に同行して台湾を訪問した際、秘書官から現地で「ご苦労さんです。これをどうぞ」と封筒を差し出されたことを綴った内容だ。封筒には100ドル札が入っていたという。驚いた川崎氏が封筒を突き返すと、首相秘書官は「そんなことをしたら仕事が出来なくなるよ。あなたの先輩もみんな受け取っているんだから」と