2010年の振り返り総括でも書こうと思っているうち、2011年が明けてしまったが、昨年末(と言っても10日ほど前のこと)、久々に強い憤りを感じたことがあった。例によって、記者クラブ問題である。 「記者会見・記者室の完全開放を求める会」のホームページに昨年末、「総務省記者クラブとの懇談会」、「総務省記者クラブからの返答」という2つの記事がアップされた。 当初は、記者クラブ側がフリーランス記者たちの意見を聞き、会見開放に向けての具体策を考えていく、そのための会合だと思っていた。ところが、そうではなかった。 「総務省記者クラブからの返答」は、公表用だから随分マイルドな表現になっている。このやり取りを行ったフリーランス記者の渡部真さんによると、実際のやり取りはもっと激しかったようだ(口調や言葉遣いのことを言っているのではない。誤解のないように言っておくが、渡部さんは非常にまじめな、穏やかな人
少ない回答者数、報道機関ごとに大きく違う結果、そこには質問文と回答文に問題がある 毎週のように報じられる世論調査の数字に、「この数字、信用できるのか?」と疑問を持っている人も多いだろう。ここでは、調査回答者は有権者全体を代表しているのか、そして、マスコミ各社による結果の違いはなぜ生じるのか、という二つの観点から論じてみる。 電話調査の限界 マスコミ各社が行う世論調査には、定例調査、緊急調査、選挙調査があるが、新聞社や通信社が実施している定例、あるいは緊急世論調査の多くは、回答者数が一千人程度しかいない。日本の有権者が一億人に達する現在、一回の調査に回答した人はおよそ十万人に一人にとどまる。つまり、世論調査の回答者となる確率はかなり低い。 けれども回答者の総数は、ある程度の数に達していれば、重要な問題ではない。 しばしば引用される出来事が、一九三六年の米大統領選、民主党のフランクリン
わが国で、深刻なファシズムが始まっていることに気がついている人は何人いるだろうか。「平成ファシズム」といってもよいし、実体から言えば「メディア・ファシズム」ともいえる。 「小沢問題」とは、昨年3月の西松事件から始まり、陸山会事件などについて、「小沢氏は国会で説明責任を果たしていない」との野党要求に対し、与党民主党執行部が最初は国会対策として、その後は菅政権の延命策として、小沢氏をまずは政治倫理審査会等の場に引っ張り出そうとして、民主党内が混乱している問題である。 「小沢問題」は政治倫理審査会で審査できる問題ではない。マスメディアが言論の暴力で、小沢排除の先頭に立ち、民主政治を崩しているのが問題である。 ■ファシズムとメディア 「ファシズム」をひと言で定義するのは難しい。平凡社の世界大百科事典を要約すれば「資本主義の全般的危機の産物であり、崩壊しそうな資本主義を守るため、権力が市民の民
「官房機密費が代々、報道各社の政治担当記者たちに流れていたのではないか」。そういった批判がいま、週刊誌やネット上で渦巻いている。野中広務元官房長官ら、機密費を渡した側の人々が次々とそうした証言を行っているからだ。むろん、大手新聞はこうした問題をほとんど報じていない。 そんな最中、この問題の追及に熱心な週刊ポストが7月2日号で、「怒りの告発キャンペーン第6弾 元NHK官邸キャップが実名告白 『私はこうして官房機密費を手渡された』」と題する記事を掲載した。 元NHKの川崎泰資氏が1967年、時の佐藤栄作首相に同行して台湾を訪問した際、秘書官から現地で「ご苦労さんです。これをどうぞ」と封筒を差し出されたことを綴った内容だ。封筒には100ドル札が入っていたという。驚いた川崎氏が封筒を突き返すと、首相秘書官は「そんなことをしたら仕事が出来なくなるよ。あなたの先輩もみんな受け取っているんだから」と
新聞やテレビは検察のリーク情報をそのまま報道しているのではないか──。 1月15日に民主党の石川知裕議員が逮捕されて以降、ネットを中心に検察とマスコミに対する批判が巻き起こった。一方、大手マスコミは検察によるリークの存在を一斉に否定。情報はすべて独自の取材結果によるものだと反論した。検察のリークははたして本当に存在するのか。 2月26日(金)18時~ 開催される「緊急シンポ!『小沢VS検察』にみる検察と報道のあり方」にも出演が決定している元大阪地検公安部長の三井環氏(警察・検察評論家)に、リークの実態を聞いた。 * * ── 2002年4月22日、三井さんは検察の裏金づくりの実態を告発しようとした直前に逮捕されました。一転して捜査する側から容疑者となってしまったわけですが、そのときにはどのようなことを感じましたか? 私は「検事」と「被疑者」という2つの経験をしました。リークする捜
小沢幹事長の不起訴で一応の幕引きとなった「小沢VS検察」の戦い。“国民不在”の権力ゲームとなり、最終的には明確な決着もないまま収束に向かつつあるこの戦いはいったい何だったのか……。 検察が政局を左右するという異常な状況をどう考えるのか、そしてそのなかでマスコミ報道が危うさを露呈したことをどう考えるのか。その2つの大きなテーマを議論するシンポジウムが、2月26日、開催される。 Infoseek 内憂外患編集部とTHE JOURNAL編集部は、今回も共同でこの模様を生中継することとなった。配信は2月26日18:00ごろから。ぜひツイッターなどでご参加ください。ハッシュタグは「#ISOP0226」です。 配信がスムーズでない場合や、途切れる場合はいずれかのチャンネルに切り替えて頂けますと幸いです。また、このアーカイブ動画は配信日以降、速やかにリリースする予定です。 * * 【出演者】
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く