昭和37年の株式上場以来、営業、最終損益とも初の赤字転落という“敗北”を喫した任天堂。主力の携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」の販売低迷などが業績不振の要因の1つ。しかし、これまでも失敗に終わったゲーム機を世に送り出しながら、それを糧に新作を生み出す「冒険」を繰り返してきた歴史が任天堂にはある。年末には新型据え置きゲーム機「Wii U」を投入する“ゲーム王国”の今後の巻き返し戦略が注目される。 (略) 失敗にめげない姿勢は、これまでの任天堂のゲーム機の製作現場にある。 「ニンテンドーゲームキューブ」「バーチャルボーイ」「ファミリーコンピュータディスクシステム」…発表してきたゲーム機の中には、岩田社長が「失敗作」と認める商品もあるが、それを元に新作を生み出してきた。3DSもその1つだ。 “赤い眼鏡”と称されたスタンドに据え付けられたゴーグルを、のぞき込んでプレイする斬新なゲームスタ