英文学者で評論家の外山滋比古さんの著書「思考の整理学」の累計発行部数が今月、200万部を突破した。盛岡市のさわや書店フェザン店次長、松本大介さん(38)の紹介文がヒットのきっかけとなったロングセラー。松本さんは「全国に人気が広がった時は不思議な感覚だった。ものすごい数字だ」と感慨深げに語る。 同書の単行本は1983年、文庫版は86年に筑摩書房(東京都)が刊行。2007年、同市大通2丁目の同書店本店で文庫本を担当していた松本さんは同書に心をつかまれた。店頭に掲げた「もっと若い時に読んでいれば…」という率直な紹介文は反響を呼び、3カ月間に同店だけで90冊を販売した。 実績に驚いた同社は営業を強化。09年には100万部、刊行から30年を経た今月200万部に達した。大台到達を記念した最新の帯にも松本さんの一文が添えられている。 【写真=自身がヒットのきっかけをつくった「思考の整理学」を手に「さらに