鉄道自殺の防止に青い光が一役−。多発する飛び込み自殺などの踏切事故を防ぐため、JR西日本大阪支社(大阪市)が阪和線と関西線の32踏切に青色発光ダイオード(LED)の照明灯を試験的に設置したところ、1年経過しても死亡事故がゼロとなっていたことが9日、分かった。専門家は「青色の光は人の精神を落ち着かせる効能があるとされ、自殺防止の観点からみても非常にユニーク」と全国の鉄道でも初の試みを評価している。 青色の照明灯は2000年、イギリス北部の都市グラスゴー市で景観改善のために導入したところ、犯罪件数が激減。日本では防犯対策の街路灯として平成17年に奈良県で初めて導入。現在は広島、静岡、石川など全国の自治体に普及している。 大阪支社は、青い光に「人の心理を冷静にさせる効果がある」ことに着目。踏切での人身事故の防止策として、18年12月から関西線の柏原−新今宮駅間の10踏切と、阪和線の杉本町−日根野