『黒い福音』(くろいふくいん)は、松本清張の長編推理小説。『週刊コウロン』に連載され(1959年11月3日号 - 1960年10月25日号)、1961年11月に中央公論社から刊行された。1959年3月に起こったBOACスチュワーデス殺人事件をもとに、フィクションの形で推理を展開した長編小説である。大きく二部に分かれ、第一部は、事件発生までの背景・過程を描いた犯罪編、第二部(連載時の題『燃える水』)は、刑事たちによる捜査を描く推理編となっている。 1984年・2014年にテレビドラマ化されている。 あらすじ[編集] 終戦直後、武蔵野に存するグリエルモ教会。教会はカトリックの一派・バジリオ会の所属であった。 ルネ・ビリエ神父は聖書の翻訳作業を行う目的で、江原ヤス子のもとに通っていた。しかし深夜になると、ヤス子の寝室から、不思議なすすり泣きや忍び笑いが洩れてくるのだった。ルノーで乗り付けるビリエ