平均温度と紫外線量は年々上がる一方だ。日本化学繊維協会の「吸水速乾・調湿」のページには、合成繊維メーカーの自信作がずらりと並んでいる。いずれも高温多湿の夏を生きのびるための繊維素材だ。かつてはエアコンがいらなかった地域も、導入しないと生存がおびやかされるようになってきた。服は日々の生を守るための装備なのである。 ジョナサン・ストラーン編のSFアンソロジーTomorrow’s Parties: Life in the Anthropocene (MIT Press, 2022)のテーマは、人新世[1]の暮らしだ。現代SFのトップランナーたちが、過酷な環境や社会でともあれ生きねばならない市民を描いた新作SF短編が収録されている。未来の技術の発展もテーマのひとつだ。ストラーンは、序文で「私の気持ちとしては、サイエンス・フィクションは我々が今生きる世界をよりよく理解するために、明日のレンズを通して
![【リレーコラム】波乱の時代を生きのびるために未来を夢見る(橋本輝幸) | Fashion Tech News](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/d8908208ff3eb0e29b54c3b06cbf5a287ba4430a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimages.microcms-assets.io%2Fassets%2F1775a3633c8b428d9f011c6a758a8a5c%2F410d9ec89e0f45629d8b1cdadb83ef6a%2Falexey-turenkov-QE2JtEhnhP8-unsplash.jpg%3Fh%3D630%26w%3D1200%26fit%3Dcrop)