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ブックマーク / itoh-archive.hatenablog.com (4)

  • 人という物語 - 伊藤計劃記録 はてな版

    だいぶ前から考えていたことがある。人は何故子供を作るのかということだ。 かわいいから、というのはよほど楽天的な人の答だろう。かわいい時期なんてものは一瞬だ。いまはお父さん似お母さん似などと、赤ん坊特有の誰にでも似ていると言えば似ているぼんやり曖昧な顔を、自分の自尊心が満足するよう解釈して喜んではいても、そんな愛くるしく曖昧な時期はすぐに過ぎ去って、早晩パンツを一緒に洗わないでだの金をもっと寄越せだの言い始めるに決まっているのだ。 コストパフォーマンスの点から言えば、子供をつくり育てることは非常に高くつく営為と言わざるを得ない。勿論子を産むことはコストパフォーマンスの問題ではないし、あまつさえ産んだ子を育て、共に生きてゆくその営みは金銭や効率には換算できない。自分の子、というものに抱く感情は特別なものだ。というより、特別なものであるよう、脳が意識に向かって始終誘導をかけている。 ただし、子を

    人という物語 - 伊藤計劃記録 はてな版
  • クリスマスと死 - 伊藤計劃記録 はてな版

    誰にでもやってくるらしいぞ さて、今日は買い忘れていたアメコミを買いに行こうと思い、15時頃家を出て、駅のケンタッキーで遅い昼飯のチキンフィレサンドセットを喰っていたら、こういう曲が聴こえてきた。 クリスマスは誰にでもやってくる~♪ 初耳だ。少なくとも俺には来たことがない。俺が気がついていないだけかもしれんが、まさか誰にでもやってくるものに世界で俺1人だけ気がついていないなどというディック的状況などあるわけがない。誰にでもやってくるのは死だけだ。死が暴力的なのは有無をいわさず誰にでもやってくるからだ。ちなみに俺はこの「暴力的だ」という断定が大好きだ。「電話の呼び出しベルは暴力的だ」「メールは返事を強要するから暴力的だ」「地震の際に緊急放送『なんか』より種デスを放映しろと電話やメールをよこしてきたアニオタが1万件以上いるという現実が暴力的だ」「矢田亜希子の微笑みは暴力的だ」「ペ・ドゥナの瞳は

    クリスマスと死 - 伊藤計劃記録 はてな版
    toya
    toya 2015/10/08
    「だが死から逃亡することはできない。なぜなら、それは国も時代も関係なく、誰にでもやってくるものだから。クリスマスが誰にでもやってくるものならば、それはファシズムよりもタチが悪い」
  • And all that could have been. - 伊藤計劃記録 はてな版

    アキバに行って、ラジオ会館の輸入DVD屋Saleに行き、押井がコメンタリーを新録したというUS盤の「ビューティフル・ドリーマー」を予約する。それから、いろいろと物色したあと、となりの御茶ノ水に行き、洋麺屋でたらこカルボナーラをべる。 そして聖橋を渡れば、そこには医科歯科大の神田川に壁面を成す建築が在り、そこにはCTが待っている。ウィィン、と駆動音がシャープに唸り、人間を計測し数値化し仮想身体を汲み上げんとする欲望が産んだデウス・エクス・マキナがぼくのからだを輪切りにする。最近見た、医療被曝による癌罹患率の上昇を報じるニュースが、ちらりとあたまをよぎる。 あっさりしたものだ。フィルムが焼き上がるまでの20分、ぼくは待ち合い室で寝ている。ヘッドフォンからはNINの「And All That Could Have Been」が流れてくる。and all that could have been

    And all that could have been. - 伊藤計劃記録 はてな版
    toya
    toya 2015/09/29
    「そこへぼくは墓参りに行き、あふれる思いを、残された者たちが抱えるには多すぎて溢れてしまう情念を、墓にすくいとってもらい、身軽になって家に帰る」
  • 伊藤計劃記録 はてな版

    伊藤計劃記録 はてな版 『虐殺器官』『ハーモニー』『屍者の帝国』の劇場アニメ化を記念して、伊藤計劃氏の生前のブログから精選記事を抜粋公開します。

    toya
    toya 2015/09/25
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