復讐するは我にあり 緒形拳 Amazon ★★★ 北九州。クリスチャンの榎津巌(緒形拳)が、専売公社の集金係2名を殺害して逃走する。彼には妻(倍賞美津子)と父(三國連太郎)がおり、この2人は禁断の関係に陥りつつあった。榎津は浜松で大学教授になりすまして投宿、宿屋の女将(小川真由美)と愛人関係になる。やがて指名手配を受けて正体がバレるが……。 原作は佐木隆三の同名小説【Amazon】。 サイコパスを描いた映画だが、撮影当時にそういう認識があったのかは分からない。そもそも、サイコパスという概念はいつから登場したのだろう? 実感としては『羊たちの沈黙』で人口に膾炙したような印象がある。 本作はいくつか面白いところがある。そのひとつが、人殺しがバレたのに宿屋の女将が通報せず、むしろ匿ってさえいるところだ。男性の犯罪者に恋して彼の逃亡を幇助したという話はたまに聞くが、本作でもそんな状況になっている。