数々の国や地域をめぐり、野菜などの食材でできた銃を手にした女性たちを撮影する、ポートレート写真のシリーズである。おもちゃのような銃は、モデルとなった地元の女性が選んだ各地の地元料理の食材を組み合わせて作られている。撮影した後は、銃を解体して食材を料理し、プロジェクトの参加者で囲んで食べる。戦闘場面のパロディーは一転し、食事をともにするという日常性と交流の場面へと展開する。このプロジェクトを当初はアジアの国々で、やがてアメリカ、ヨーロッパ、アフリカ大陸と様々な地域で行ってきた。このユーモアに満ちた武装解除のプロセスを、世界各地の人々とコミュニケーションを築き、様々な食文化を取り込みながら行い続けている。人々が互いに敵対し、戦うことの愚かさを静かに示唆する、平和を問いかけるシリーズといえる。 A series of portraits of women holding guns fashion