福岡独走の理由と熊本の挑戦 2024年6月、台湾銀行が福岡市に駐在員事務所を設立した。これは、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本進出にともない、資金需要や決済業務の増加を見込んだ動きである。これに続き、玉山銀行と台新国際商業銀行も福岡市内に拠点を開設した。 なぜ熊本ではなく福岡なのか――その背景には、国際金融拠点を目指す福岡市が銀行誘致に積極的である点が挙げられる。しかし、両市の間にはそれ以前からまちの求心力に決定的な差が存在する。歴史的に福岡市をライバル視してきた熊本市。TSMCの進出を契機に、熊本が福岡を超える日は訪れるのだろうか。 九州最大の都市・福岡市は、天神ビッグバン計画の進展もあり、関西以西ではほぼ独り勝ちに近い活況を呈している。2023年の人口は約164万人で、1995(平成7)年から28年間で約36万人(約28%)増加している。 一方、熊本市も周辺自治体へのTSMC進出など

