今年のゴールデンウィークも、行楽地は大いに賑わい、高速道路は長蛇の渋滞を見せた。有給休暇をあまりとらない日本人にとって、お上が定めた連休はとても貴重なものなのだ。というわけで、今回は日本人と有給休暇について考えてみたい。 様々な指標が凋落傾向にある日本国であるが、相変わらず有給休暇取得率の低さでは他の追随を許さない。年間総実労働時間もヨーロッパの平均的な国々より年間300時間くらいは多いから、低成長とはいえワーカホリックぶりは健在のようだ(総務省・労働力調査)。 中にはそれをもって「労働市場改革なんて大それたことはやらなくても、国がまずサービス残業をきっちり取り締まり、有給休暇もヨーロッパ並みに消化させれば、失業問題はすべて解決する」なんてことを真顔で言う人もいる。 本当に、国がきっちり労働基準法を企業に遵守させるだけで、日本はヨーロッパ並みにワークライフバランスの取れる国になるのだろうか