その背景には、戦後の教育によって日本人の道徳観が衰退し、「老人の孤独死や親殺し・子殺し、若者のニートや引きこもり、教育現場の混乱、子供たちの方向性喪失、モラルなき政治の横行」などが生じているとの大局観がある。 それでも、震災に際して自衛官などの公務員が「自己犠牲をいとわず公のための任務を遂行」したのは、「教育勅語」に見える「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ」の精神がかろうじて残っていたからだと伊藤はいうのである。 トンデモ本の「研究書を巧みにつまみ食い」する手口 なんだ、保守系のトンデモ本かなどと侮ってはならない。こうした「教育勅語」本は、いま密かなブームなのだ。 わたしの手元にある『教育勅語の真実』は、5刷を数える。それ以外にも、「教育勅語」本はこのごろ毎年のように刊行されている。 続々と刊行される「教育勅語」本 ©辻田真佐憲 今回の森友学園をめぐる騒動を受け、「教育勅語」の歴史や意味を勉強し
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