9月7日、広島は胃がんからの1軍復帰を目指していた赤松真人(37)が今季限りで現役引退することを発表。16年12月に胃がんを患っていることを公表し、17年1月に手術。1軍復帰に向けて戦い続けていた。 ◇ ◇ ◇ 「がんの人のために続けるより、僕は大盛のためにやめたい」 いつだったか、赤松が吹っ切れたように話した言葉が忘れられない。大盛は、昨秋ドラフト入団選手でただ1人の育成選手。今季の支配下登録は見送られたが、2軍の成長株だ。球団の支配下登録は、7月29日にサンタナが加わり上限の70人に達した。自分が身を引かなければ、若手のチャンスを奪ってしまう。そんな思いが膨らんでいた。 胃がん切除手術を受けた赤松が現役を続けてこられた理由の1つは、同じ病気と闘う人を勇気づけたいと思ったからだ。2人に1人ががんになるといわれる時代。そうと分かった人がどれほどショックを受け、死の恐怖と闘い、家族も