地方経済を支えているのが地方銀行。都市銀行の再編が進んだように、現在、地方銀行も再編を進めている。地方では企業の設備投資や消費の伸びに陰りが見られ、人口減少や高齢化も相まって、将来的に地方銀行の体力低下が懸念されるからだ。 従来の銀行の再編は、不良債権を抱えた銀行を吸収する形での合併がほとんどだったが、近年は互いに経営が順調なうちに合併し、経営基盤を盤石にしようという動きが目立っている。 例えば2015年10月に誕生した九州フィナンシャルグループ。2016年4月には地方銀行の純利益1位の横浜銀行(神奈川県)が東日本銀行(東京都)と統合し、コンコルディア・フィナンシャルグループを開業。従来の「地方銀行」の垣根を越えた再編は、今後さらに進んでいくと見られている。