「阿部家ゆかりの日本刀 -小松コレクションと五箇伝の名刀-」図録は完売いたしました。 (12月15日) 国宝《太刀 銘定利》東京国立博物館蔵 TNM Image Archives 旧福山藩主であった阿部家は、宝永7年(1710)に初代正邦が入封して以降、明治の廃藩置県に到るまでおよそ160年にわたって備後福山藩を統治し、幕末には老中首座・阿部正弘を輩出しました。同家伝来の刀剣の中には、現在国宝に指定される2口の名刀《太刀 銘定利》(東京国立博物館蔵)および《太刀 銘国行》(刀剣博物館(公益財団法人日本美術刀剣保存協会)蔵)の存在が知られており、福山市市制施行100周年を記念してこれらを里帰りさせるものです。 《太刀 銘定利》は京鍛冶の名工綾小路定利の傑作として名高く、将軍徳川家綱が日光参詣の折に当時武蔵国岩槻城主であった阿部正春が拝領し、最後の藩主となった阿部正桓から明治天皇に献上された来