2020年、世界中の人たちが東京に集まるオリンピック・パラリンピックを機会に、あることを切実に願っている人たちがいます。「ヘルプマークを知ってほしい」そして「エスカレーターに立ち止まって乗りたい」。(ネットワーク報道部記者 栗原岳史 玉木香代子) 赤地に白の十字とハートのマーク。外見ではわからない病気や障害があることを示すヘルプマークです。このマークを多くの人に知ってほしいと願っている1人が、滋賀県彦根市の音瀬伊都子さんです。経営しているカフェに取材に伺いました。 街を一緒に歩くと見た目では健康そうな音瀬さんの足取りはゆっくりとしていました。目はほとんど閉じた状態で一歩一歩、慎重に足を踏み出していきます。 音瀬さんは、18歳のときに白血病を発症。その影響で白内障や心臓病も患っています。視力が弱く、心臓に負担がかかるため、ゆっくりとしか歩けないのです。 ヘルプマークをつけていますが、その意味