特に斎藤八段は開始から4連勝の好スタートを切り、初参加ながら4回戦が終了した現時点では唯一の無敗で、名人挑戦権へ一番近い所にいる。斎藤八段にA級順位戦について聞いてみた。 「積み重ねていかなければたどり着かない、遠くて特別な場所という印象でした。A級順位戦の対戦表や、行われている対局を観戦するのをいつも楽しみにしていました。特別な場所だからこそ、A級昇級を決めた際は喜びよりも気持ちが引き締まるところが大きかったです。そこで戦うことには責任や重みもあるだろうと想像できました」 2019年9月12日、B級1組順位戦を戦う菅井竜也七段(当時)。トータルで11勝1敗という好成績を収め、初のA級昇級を果たした ©相崎修司 A級は新参者に厳しい戦場と言われている。それはなぜか。「順位」戦だからである。 リーグを終えた結果、順位1枚の差でA級残留とB級1組降級の明暗を分けた例は枚挙にいとまがない。そして