プライバシー意識の高まりや,それに合わせた個人情報保護法の施行により,WebシステムではSSLによる暗号化が広く使われるようになっている。特に,利用者に個人情報を入力させるような画面では暗号化が必須となっている。 暗号化する経路も,インターネットを経由するクライアントとWebサーバー間のネットワーク部分だけでなく,Webサーバーとアプリケーション・サーバー,アプリケーション・サーバーとデータベース間といった社内インフラの通信経路まで拡張するケースもある。情報セキュリティ・ポリシーなど管理規定で「個人情報を取り扱う通信経路はすべて暗号化しなければならない」と定められている場合もある。 ただし,これにはデメリットもある。すべての通信を暗号化することで,かえってセキュリティを弱くする面があるのだ。 暗号化はIDS,IPSでの検知を妨げる 通信経路上のデータを暗号化すれば,盗聴による通信内容の漏え
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