年末年始の風物詩、屋外で第三者に餅を振る舞う餅つきイベントを禁じる地域が出てきた。餅をちぎったり丸めたりして人の手に触れる工程が多いため菌やウイルスが付きやすく、集団食中毒が発生する恐れがあるとして、一部の自治体が判断した。農家やJA職員、消費者からは「祭りで餅つきができないのは寂しい」「衛生管理は重要だが、規制をかけるのは行き過ぎだ」といった声が上がっている。 「餅つきは日本の伝統。できないのは残念だ」。都市近郊のJA職員が嘆いた。このJAは約6年前、祭りで長年実施してきた餅つきをやめた。地域に親しまれてきたが、保健所から「食中毒の危険がある」としてやめるよう指導を受けたためだ。「衛生管理は重要だが、餅つきは収穫の喜びを分かち合う昔ながらの行事。消費者も喜んでいたのに」と惜しむ。 この地域の保健所によると、餅つきは食中毒の要因となる菌やウイルスが付きやすく、屋外で実施する場合は手洗いや