奄美大島の山中で9月、親子とみられる複数の猫が国の天然記念物で同島固有のアマミトゲネズミを捕食しているのを、県自然保護推進員の山室一樹さん(58)=大和村=が目撃し、撮影した。現場は希少な野生生物が多く生息する奄美群島国立公園の第1種特別地域内で、奄美・沖縄の世界自然遺産推薦区域。環境省は「山中で繁殖した可能性が高い。継続して猫の捕獲に力を入れたい」と述べた。 アマミトゲネズミは体長約9~16センチ、尾の長さ6~13センチ。背面は黒褐色に黄褐色が混じり、腹部は灰白色。全身に2センチほどのとげ状の毛がある。森林開発やマングースによる捕食被害などで激減し、同省のレッドリストで絶滅危惧ⅠB類に位置付けられている。 猫による捕食が確認されたのは、奄美最高峰・湯湾岳(694メートル)の中腹を通る宇検村の村道沿い。9月26日午前9時40分ごろ、山室さんが希少種保護パトロール中に、トゲネズミを食べている
![猫が固有のトゲネズミ捕食 奄美大島](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/d3b484c9d51db63acc3226c7c5aeddef0fba85e5/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.nankainn.com%2Fnankainn%2Fwp-content%2Fuploads%2F2019%2F10%2F030ea715026128285cc642a9c41568e0.jpg)