公共の場所での乳児の「泣き声」に寛容になろうと、「泣いてもいいよ」と書かれたステッカーを配布する取り組みが広がりを見せている。少子化の中、保護者の心理的負担を軽減して子育てしやすい環境づくりにつなげようという狙い。賛同する自治体も続々と名乗りを上げているが、「泣くのはいいが、親は放置せずに子供をちゃんとあやして」と苦言を呈する意見も。子供を育む社会のあり方に一石を投じている。(斎藤有美) 【表で見る】駅と電車内の迷惑行為ランキング 東京23区で最大の人口約90万人を抱え、子育て世代も多く住む東京都世田谷区では6月から、「泣いてもいいよ」と記された乳児のイラスト付きステッカーの配布を区役所や区民センターなどで開始した。 スマートフォンなどに貼り付けて「気にしなくて大丈夫」という意思を表明し、街中などで子供が泣き出したときに保護者の心理的な負担を和らげようというもの。区内の子育て支援関連施設の