インタビュー 「生物を創る時代へ 米国で本格的な動きも?『合成生物学』の現在 」(木賀大介 氏 / 早稲田大学理工学術院 先進理工学部 電気・情報生命工学科 教授) 2016.07.19 木賀大介 氏 / 早稲田大学理工学術院 先進理工学部 電気・情報生命工学科 教授 新たな生物を人工的に創り出す研究として注目を集める「合成生物学」。木賀大介(きが だいすけ) 早稲田大学教授は、生物学に訪れた変換点を次のように指摘する。 「これまでの生物学は、対象を仔細に観察し記述する博物学的なアプローチが研究の主流でした。しかし2000年以降、ヒトを始め多くの生物のゲノムが続々と解読されたことで、遺伝子やタンパク質を組み合わせた生命システムを創ることを研究の手段とする生物学が可能になってきたのです」 人工的に創られる新たな生物の出現は、私たちに何をもたらすのか? 環境や産業に役立つ微生物の創出のみならず