今月(2012年11月)、三輪書店より翻訳書『天使の食べものを求めて―拒食症へのラカン的アプローチ』が刊行されました。監修は加藤敏氏、監訳が向井雅明氏。私は25頁ほどの解説を寄せています*1。 天使の食べものを求めて―拒食症へのラカン的アプローチ amazonが在庫切れの際は、版元サイト、紀伊國屋書店、ジュンク堂、セブンネットショッピングなどでもご購入頂けます。 本書は、原書は「Les indomptables」という題で、直訳すると「飼いならせない者たち」、「じゃじゃ馬娘」(?)といったところでしょうか。邦題の「天使の食べもの」というのは、本書で扱われている拒食症者、シエナのカテリーナが死の前に述べた「天使の食べものを食べたい」という言葉に由来しています。ラカンは拒食症について、「食べない(manger rien)のではなく、無を食べている(manger "rien")」と述べましたが、