『「良い質問」をする技術』(粟津恭一郎/ダイヤモンド社) 日常生活において、質問をする機会は非常に多い。特に、仕事上の事となれば質問をするのは大事な事だ。そうして幾度も質問を重ねていると、たまに「良い質問ですね」と言われる事がある。こう言われたら何となくうれしいものだが、はたしてどのような質問が“良い質問”となりうるのだろうか? 仮に「良い質問ですね」と言われた時、どうしてそのように言ってもらえたのかを知りたくはないか。それを解説したのが『「良い質問」をする技術』(粟津恭一郎/ダイヤモンド社)である。 結論から言えば、良い質問とは問われた側に何らかの“気づき”を与えてくれる質問の事だ。そもそも質問の定義は以下のようなものだ。疑問または理由を問合せただすこと(『広辞苑』より)。この定義で見る限り、質問によって情報を得るのは主に質問者側という事になる。良い質問とは、訊いた側だけでなく問われた側