九州大学の矢原教授がblogで主張されている [hatena.ne.jp]ように,研究費の過度の「選択と集中」を止めて,もう少し平準化するのは,一つの有効な対策かと思います。 「選択と集中」が進んだ背景には,矢原さんが言われるように世界レベルの研究を出すという国家戦略もあったでしょうが,また一方では,研究してない人には予算をあげないということで,非競争的な分配を減らして競争的資金を増やすという流れになったという面もあると思います。それはそれで尤もなのですが,競争的資金は当たるかどうかわからないため,どうしても外れる分を見込んで多めに申請しなくてはなりません。しかも科研費の申請は年に1度,秋にあって,当たったかどうかわかるのは翌年春,当たっても使えるようになるのは夏からで,年明け早々には1年目の報告書を書かねばなりません。全部当たってしまうと予算があるけれど時間や人手が足りないという状態にな