役者でありながら“アーティストをやる人”がいる。彼らはなにやらやたらと楽しそう。私はO田Y二などがライブ終盤感極まってる姿を正視することが出来ません。何かいけないものを見たような気になってしまう。 今回は、音楽活動をしながら役者をやる「アーティスト役者」と、先の、役者でありながら音楽活動も勤しむ「役者アーティスト」ととのメカニズムの違いについての雑感を書こうと思う。 過日「銀杏BOYZ」ボーカル・峯田和伸氏と、ある映画で共演した(……見栄を張りました、私はチョイ役)。彼は会うなり私にこう言う。 「“クサい芝居”が出来ない……」 私は「よく言うよ」と心の中で突っ込んだ。口に出して言わなかったのは、それすらも本当かどうか怪しいと疑う程に、彼が普段から徹底して「峯田和伸」自身の役になりきっているからである。本職のライブ会場での峯田くんは”クサい芝居”のスペシャリスト。(私はそんな