目の前の「ごちそう」に手を出さない自制心の強い人は、財布の紐もかたい。コツコツ貯めた種銭が将来何百倍にもなることを知っているのだ――。 4歳の園児に「目の前のマシュマロ1個をすぐもらう」か、「20分間待って2個もらう」かを選ばせる、というのが実験の内容。結果はどうだったかと言えば、我慢できず1個だけもらった子が3分の2、残りの3分の1が我慢して2個もらった。実験したスタンフォード大学の教授は、園児たちのその後を追跡。欲求に打ち勝った自制心の強いグループは、欲求に負けたグループより、大学進学適正試験の点数が高く、中年時の肥満指数が低く、ストレスにうまく対処する、といった共通点があったという。 自制心、つまり「欲を制する」ことは、人生の成功に極めて大きな影響を与えるということです。とりわけ富裕層になりたい、と心のどこかで思っている読者の皆さんにとって、この自制心を働かせて種銭を貯めることは重要