人には感情がある。喜怒哀楽、さまざまな「感情」は単独で経験されるわけではなく、『ある出来事に遭遇し、その出来事を解釈して何らかの意味を付与』(P6)=「認知」した結果、感情は経験され、それは「身体」にも反応が現れ、「行動」がとられることになる。この「感情」「認知」「身体」「行動」の四つは相互に働きを強めあう相互増強作用を持っている。不安、怒り、憂鬱などの感情は「身体」や「行動」にも影響を与え、相互に強めあいながら、「うつ症状」や「うつ病」として現れることがある。 『本書では、うつという感情を発生させる心の働き(認知)を「ネガティブ・マインド」と名付け、その仕組みを認知心理学や社会心理学の知見をもとに明らかにしていく。』(「はじめに」より) ネガティブ・マインド―なぜ「うつ」になる、どう予防する (中公新書) posted with amazlet at 14.03.31 坂本 真士 中央公