上の表のように、人は普段から見慣れているものであっても、録画映像を再生するように正確に思い出すことは難しいようです。 こうした記憶の曖昧さは、実は私たちが普段の生活において物事を隅々まで観察しているわけではなく、写真や動画を撮影するように、ある場面を正確に切り取って記録できるわけではないことを示しています。 この記憶の不確実性について、菊池聡氏の『超常現象をなぜ信じるのか―思い込みを生む「体験」のあやうさ』から説明を引用します。 『記憶は不確実である』イコール『覚えたことを思い出せない』というだけならば、これは誰でも納得できることだと思います。 (中略)ですが、この意味での不確実性は比較的軽い問題にすぎません。思い出せないことが自覚できるなら、それなりに対処のしようがあるからです。 深刻なのは、『事実とは異なる情報が思い出されてしまう』という意味での記憶の不確実性です。つまり、記憶システム
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