16日、上海総領事館に近い仙霞路の日本料理屋やコンビニ、ゴルフ用品、眼鏡など日系の商店が多い商業ビルで「直ちに営業停止しなければ店舗を破壊する」と牛丼チェーン「松屋」の従業員を威嚇した中国のデモ参加者ら(河崎真澄撮影) 【上海=河崎真澄】6日連続で行われている反日デモは、中国最大の経済都市で、約5万6千人と最多の在留邦人を抱える上海の日本人社会に不安と衝撃を与えている。柳条湖事件から81年となる18日に予告されている大規模デモを控え、日系企業の一部は家族の一時帰国なども検討し始めた。 「日本人店長を出せ! 直ちに閉店しなければ店内を破壊するぞ」。16日に市内中心部の日本総領事館を包囲したデモ隊の一部は、武装警察に同館への接近を阻まれて移動し、付近の日本料理店や日系スーパーなど警備の薄い店舗に数十人で乱入した。中国国旗や横断幕、毛沢東像などを振りかざしながら、店員や日本人客を威嚇して回った。