中森明菜「CRIMSON」に収録されたアルバム曲 1982年4月。山下達郎と結婚した竹内まりやは、作詞家、作曲家としての活動を本格的に始動させた。大ヒットした河合奈保子「けんかをやめて」をはじめ、岡田有希子、薬師丸ひろ子、中山美穂などへ楽曲提供を行っていく。その勢いもあったのだろう、竹内まりやは中森明菜のスタジオアルバム「CRIMSON」(1986年)へ楽曲提供をオファーされた。 アルバムコンセプトは “20歳すぎの女性が誰でも経験しそうな物語” であり、それは等身大の中森明菜の姿でもあった。担当ディレクターからは、女性による温かみと優美さが求められた。竹内まりやは、中森明菜をイメージした5つの楽曲を提供した。そのうちの1曲が今回深読み案件として取りあげる名曲「駅」である。 「駅」は曰く付きの曲でもある。作り手と歌い手の楽曲解釈に相違があったのだ。アレンジャーの解釈が違うから編曲に違和感が