2017年ごろから雨後の筍のように登場した仮想通貨の一つに、「キングスコイン」がある。その発行に国民民主党の玉木雄一郎代表の実弟二人がかかわっていたことで、玉木代表も頭を抱える事態となっていた。 *** キングスコインは、「仮想通貨を現実世界の決済インフラとして具現化すること」を謳い文句に、「香港スカイキングインターナショナルインベストメント」(スカイ社)がプロジェクトを開始。40億枚のコインが発行され、4000人前後が購入した。 18年秋にはニュージーランドの取引所「ビットノア」への上場にこぎ着けたが、上場後に大暴落し、大損した被害者が続出。キングスコインは「詐欺仮想通貨」呼ばわりされ、トラブルが相次いだ。 トラブルの要因は、スカイ社の経営陣が玉木代表の身内だったこと。次男の秀樹氏がCEO(最高経営責任者)、三男の栄三郎氏はCTO(最高技術責任者)であった。 「兄に迷惑がかかる」 350