物心付いたときから人付き合いの方法が分からなかった小さい頃に親や兄弟と遊んだ記憶がない。俺の中では家庭という存在すら人間が抽象的な家族という糸で繋がっているに過ぎない脆弱でまた抽象的な存在に過ぎなかった。そしていきなり保育所というすでに完成された社会性を持つ環境に放り出され、そこに君臨していたイリーガルな存在―未就学児にいつもボコボコにされていた記憶しかない。 ある日は保育所に行きたくないと泣き喚き、親や周囲に迷惑を掛けたが、結局自分の意思は伝わらないまま終わった。 元凶は保育所、イリーガルな存在である未就学児にあったのではない。家庭にあったのだ。しかしそれすら気付かぬまま時間だけが過ぎていった。 ポジティブな面を持ち合わせていない俺の性格は一層歪んだ。俺を暴行した奴には今でも死ねば良いのにと本気で思う。 しかしこの頃唯一学んだ事がある。人類には人間未満の奴が混じっているという事だ。 この
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