人口減少や高齢化が進む中、地域にある公共図書館は子どもからお年寄りまで幅広い世代が長年にわたって最も利用する公共施設の一つですが、近年ではまちづくりや地域活性化を支える役割と期待が高まっています。図書館が地域住民や地域の課題とどのように関わり、運営に取り組むことができるのかを各地の最新事例も交えて考えたいと思います。 地域住民集う大学図書館の学生運営によるモデル事業 大小を問わず、日本各地の市町村には公共図書館があります。古くから居住する地域住民にとっても、また新たに住民となる移住者にとっても地域の中で最も利用される公共施設の一つです。現在、日本における図書館数は、日本図書館協会の資料によれば、2017年現在で3,292館あるといいます。ここ5年の推移を見ましてもわずかながら微増傾向ですが、30年前の1987年の1,743館に比べれば倍近くとなっており、それに比例して利用者数も増えています